尾津神社
三重県桑名郡多度町大字戸津499 mapfan
鳥居

交通案内
近鉄養老線多度駅 小山の尾津神社から東へ200m
祭神
倭建命
合祀 足鏡別命、稚武彦命、品陀和氣命、天照大神、宇迦御魂神、火之夜藝速男神、大山津見神、水波能賣神
摂社
稲荷神社「宇迦之御魂神」
由緒
延喜式内社。多度町小山の尾津神社また多度町御衣野鎮座の草薙神社も論社(式内社の候補社)である。
当地は倭建命が大和から東国へ東征の折り、尾津岬に立ち寄って、一振りの太刀を置いて旅立ったと云う。
その後、帰途にこの地に立ち寄ったところ、松の木にかけておいた太刀が、そのまま残っているのを見て、感激。往古、この辺りまで海であった。
尾張に 直に向かえる
尾津前なる 一つ松、吾兄を。 吾兄をはあなたよと云う囃子詞。
一つ松 人に在りせば
太刀佩けましを 衣着せましを。
一つ松 吾兄を。
と詠んだと古事記は記載している。歌謡番号三十
当社は江戸時代には八幡神社であり、小社の尾津神社を造り、これを合祀して尾津神社と名乗ったと言う。倭建命はここへ戻った時には既に足を痛めており、杖をついていた。
拝殿

お姿
境内は木々が鬱蒼としており、摂社の稲荷社の朱の鳥居の並びが映えて見える。拝殿・本殿共に瓦葺きである。
本殿
摂社 稲荷神社
お祭り
10月11日 例祭
『平成祭礼データ』から
戸津区の氏神様 尾津神社に祀られている御祭神は倭建命、稚武彦命、足鏡別命、品陀和気之命(応神天皇)、宇賀魂神(稲荷様)、天照大神以上六柱と伝えられております。此の氏神は今から千七十七年前、醍醐天皇の延喜五年藤原時平が勅命を受けて、日本全国の名のある神社を調べ神社台帳に記載され(これを延喜式神名帳と言う)尾津神社はその時小社となって居り、天照大神の御子天津彦根命をお祀りした多度神社は大社でありました。
尾津と言う所は倭建命が大和から御東征の時(静岡県の焼津付近)尾津崎に立ち寄られ松の木の下で食事をされ、松の木に太刀をかけて置き忘れて立ち去られましたが、その時もう一振の太刀を持って居られたのが伊勢神宮で伯母倭比売命から貰い受けた剣で、現在名古屋の熱田神宮に祀られている草薙の剣であります。その後征戦を終えられての帰途此の地に立寄られた時松の木にかけた剣が失はれず、そのままかかって居るのを御覧になって感激のあまり御歌をよまれたのが古事記にある次の歌であります。
尾張に直に向える 尾津前なる一つ松吾兄を 一つ松
人に在りせば 太刀佩けましを衣着せましを 一つ松吾兄を
尾津崎は斯うした歴史ある所であります。
以上 |
参考 『平成祭礼データ』、『三重県神社誌』、『式内社調査報告』
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